ライダーハウス(ゲストハウス)をやってて思うメリットデメリット。
3年前に24歳で北海道に移住し、2年ほど前からライダーハウスを経営しています。
最近「私もゲストハウスがやりたいんです!」みたいな相談を頻繁に受けるようになったので、今私が考えている宿業のメリットデメリットを残していこうと思います。
デメリット
まずはデメリットから。
旅に出られない
多くの人は、旅が好きだからゲストハウスに興味があるんではないでしょうか。
宿をやってみてください、行楽シーズンは稼ぎ時。まず動けません。
うちの場合は特に完全に一人経営なので、6月から10月のハイシーズンは一泊の旅行も厳しいです。
どうしても出たいなら人を雇えるくらいの規模拡大やハイスペック宿にする必要があるのではないでしょうか。。
私の場合、不幸にも(?)ライダーハウスという形態のため、あきらめてます笑
続けていると、ふと疲れる時が来る。
お前向いてないよと思う方もいるでしょうが
ゲストハウスの仕事はびっくりするくらい繰り返しの業務が多いです。
掃除、洗濯、受付等、、、、
毎日同じようなタイムスケジュールで行動します。これが何か月も毎日繰り返していると、ボディブローのように来ます。笑
あとこれは完全に人によると思いますが、人に会うことに疲れてしまいます。
そもそも社交的でなく、一人が好きな面がある私。
昭栄の規模でも、一年間で約1,000人の人と「初めまして」をします。
毎日違う人と話すことはとても楽しいことでもありますが、話す内容の導入部分とかは毎日おんなじことをしゃべってる気もします。
毎年8月くらいになると引きこもり願望が爆発しかけます。
やなやつはいる
お金を頂いている以上、お客様ありがてぇ。。と思っていますし、
時たまに言われますがライダーハウスだからといって、ボランティアでやっているつもりは微塵もありません。
それでも私も人間なので、「合わないな、嫌いだな」という人はいます。
「宿の雰囲気が良かったです」といっていただくことがあります。
雰囲気とは何でしょう?禅問答みたいですね。
宿のオーナーである私も毛先ほどは雰囲気づくりに貢献しているでしょうが、
その他大部分を占めるのは「ほかのお客さんとの交流」という部分だと思うんです。
どうにも操作できないこの部分。 上記の「合わないな」という中には、ライダーハウス、ゲストハウス自体に適応できないという意味合いもあります。
「知らない人と隣同士に布団を敷いて寝る。」
ライダーハウスに来ておいてと言う言い方は横柄だと思いますが、あからさまに不平を表す方も少なく在りません。
そういう人がいる日の宿は楽しくないです。雰囲気も良くないです。
しかし俺には残念ながらどうにかする技量なんてないんです。
こんな日はやだなーって思います。
メリット
つらつらと不満を述べてきましたがここからはいい話を。
なんだかんだ楽しい
旅には出ずらいよ。と書きましたが、毎日が旅人気分にはなれます。
「今日はここから来た」「あそこがおすすめだ」という旅人同士の話を聞いているだけで日本一周をしていたころの記憶がよみがえります。
なんだかんだ飽きることなく私はこれを聞いているのが大好きなんです。
北海道に初めて来たんです最高ですねっていう話は何回聞いても飽きません。
あと、私は弟子屈に縁もゆかりもない状態で移住しました。
田舎あるあるかと思いますが、同世代のほとんどいない&小さなコミュニティの中での暮らしは多少息苦しさを感じることもあります。
そんな中において宿は貴重な「外界との接点」なんです。
ほんとに助かっております。
たくさんの考え方、生き方と触れられる。
宿をやっていると本当にいろんな人が来ます。
宿を始めるまでは本当に狭い世界で生きていたことを実感します。
日本一周しても知ることが出来なかった日本のこと。
いろんな職業のこと、いろんな世代の考え方。
外国の文化、世界のこと、宗教観からしょうもないことまで。
こんなにかっこいい生き方をしている人がこんなにいるんだなーとびっくりする日々です。
(半面教師にもたくさん会えます。笑)
宿っていうのは初対面なのに恥ずかしげもなく深い話をしちゃうふしぎな場所だと思います。
これがまた超楽しいし、めっちゃ参考になるんです。
英語力の向上
これは完全に棚ぼたですが、英語力が向上します。
俺は英語は全く話せませんでしたが、話す機会がこんなけあると上達するもんなんですね。無料のスピードラーニング状態です。
正直勉強したわけではないので、文法とか難しいことはさっぱりですが、なぜか意思疎通ができるようになりました。
たぶんめちゃめちゃな英語をしゃべってるんでしょうが、何とかなるようになります。
深い話もなぜかできてるんです。 ふしぎ。
海外への興味をめっちゃ増えました。
いいゲストさんが多い国にはいきたくなりますよね。
北欧と、イスラエルと、台湾の人に外れなし。
まとめ
冒頭にゲストハウスをやりたいという相談を受けると書きましたが、実際に開業するような人は1000人に一人くらいじゃない?
お金を稼ぎたいならほかのことをするべきだし、
最近の流行り感もあるし、
人とのつながり、地域づくりとかでまず思い浮かぶ部分ではあるかもだし。
ほんとにやりたいことが「ゲストハウス」っていう人は思った以上に少ないよたぶん。
私もこの選択が正しいのかどうかはさっぱりわからんけど、デメリット以上に楽しい日々を過ごしています。
ありがたいことに民泊も合法化したことだし、めっちゃ考えることも大事だけど、俺のように勢いだけで始めるのもありなのかも知らんよ。
停電と北海道
地震には気づかないほどの距離でしたが、南弟子屈では約40時間の停電を経験しました。
朝起きたら、電気のない暮らし。
コンビニもスーパーも瞬く間に行列。
ガス、水道が生きていたのが救いです。
宿は急遽ツーリングライダーの避難所として解放しました。
大学生が多い時期の北海道。無鉄砲な事をする人も現れるかなー。と思いました。
(実際はよっぽど大人で皆しっかりしてなのでお金とっとけばよかったなぁと後悔。笑)
停電の夜は皆でカレーを作り鹿を焼く。ろうそくの明かりでわやわやと。
俺自身が心細かったので旅人達と楽しい夜を過ごせて心強かったです。
夜の星はほんとに綺麗かった。。
普段もそんなに街灯もないんだけど笑
ただいつ直るかわからない停電というのは精神衛生上良くない。ほんとに。
電気に依存してるのを実感すると共に冬じゃなくてほんとによかった。
そして俺個人的には夏の繁忙期が終わりかけの時期でまだよかった。
町も平常に戻りました。宿も少ないながらお客さんが来てくれています。
皆さん自粛なんてせずに北海道に来てください。
北海道の短い秋もまた乙なものですから。
盆
繁忙期も終えてまた日常が帰ってきた感じです。
お客さんはいますが満室になることもなく。
一番落ち着ける感じです。
今年のお盆は天気も悪くお客さんがたくさん来ました。三年目の昭栄。少しずつ広がっているんでしょうか。
今年違うことといったら日本一周の子がバイトに通うため、当分いること位。
勤務時間の難しさもあり中々のレアキャラかもしれないですが笑
特に何の内容もない話。
連日の蝦夷梅雨みたいな天気も終わり、やっと北海道らしいからっとした天気が続いています。
天気といってもせいぜい25度くらいなもので。
天気予報で故郷愛知の天気を見ていると戦慄します。我ながらよく住んでたよなぁ。。。
旅人宿昭栄は相変わらずマイペースながらやっております。
満室になることはあんまりないけれどもノーゲストの日も2か月くらいない感じ。
日本一周の人も海外の人も、歩きの人も車の人も相変わらずバラエティに事欠きません。
宿とは別にやらせてもらってる弟子屈町の移住体験住宅も初年度にしてはまぁまぁ申し込みをいただいております。
問題も見えてきているのでいろいろと変えていかないとなぁ。
ただ役場を通してやっていることなので勝手にできないのがなかなかストレスです。笑
本当はもっと若い層にも利用してもらいたいのだけどなかなか妙案もなく。
ゆっくり考えていきますかね。
こんなおちもないはあn
こんな落ちも何もない話にはうちの猫を乗っけておくに限る。
夏シーズンの始まり
宿が個人事業になってから早くも2か月。
個人事業とは言いつつもほぼほぼフリーターです。笑
牧草地をバイクで駆け回って牛を追いかけるバイトをしています。
個人事業の方は小さなものをまるでムカデのように何足も履いている状況です。笑
二足や三足0のわらじじゃ足りんのですな。笑
・宿
・町の移住体験住宅の管理運営
・鹿の有害駆除員
・アルバイト
他にも少々。。。
将来的には集約していきたいですね。
愛知から北海道に移住してもうすぐ三年。
若者の移住という事で何かとめんどくさいこともありますが細々と生きております。
今シーズンも 旅人宿昭栄をよろしくお願いします。笑
ステッカーやらテラスやらいろいろつくりましたので